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皆様と大切な人のために ~目黒区特定健康診査とがん検診のすすめ~

皆様と大切な人のために
~目黒区特定健康診査とがん検診のすすめ~

平成28年6月1日 発行

皆様、健診を受けていらっしゃいますか?

日本人の生活習慣の変化とともに、がん・心臓病・脳血管疾患・糖尿病など生活習慣病が増えています。国民の6割弱が生活習慣病を原因とする疾患で亡くなっています。

平成20年4月より、生活習慣病予防のために従来の健診に加えて、内臓脂肪の蓄積に着目し、腹囲測定を含めた新しい健診・保健指導が始まりました。そこには内臓脂肪を減少させて、生活習慣病を予防し、皆様の健康増進のお役に立てるようにとの願いがあります。

生活習慣病は、頭やお腹が痛いなどご自身で気が付くような症状がなく進行していきます。

「最近お腹が出てきたなあ」「ほんの少し血圧が高いけど…薬を飲むほどではないから大丈夫」「血糖値や中性脂肪が少し高いと言われているけど、まだ糖尿病ではないし心配ないだろう…」

安心してはいけません。高血圧・糖尿病・脂質異常症と診断される前に、血管がもろくなり動脈硬化が進行して、心筋梗塞や脳卒中になる方が増えています。

目黒区では健診の対象者に、「目黒区特定健康調査(目黒区特定健診)」による生活習慣病の早期発見のための検査(腹囲測定・血圧・血糖値・HbA1c・中性脂肪・HDLコレステロールの測定)を行っています。健診には生活習慣病だけではなく、いろいろな病気の早期発見のために貧血・肝機能・尿酸値などの検査も含まれています。最近増えている心臓病の発見のための心電図や肺がんの検診のための胸部レントゲン検査も実施しています。

また、健康管理のためには、日本人の死因の1位を占めるがんの早期発見も重要です。

大腸がんになる人の割合は、50歳代から増加し始め、高齢になるほど高くなります。40歳代でも大腸がんの進行は見られ、大腸がんの死亡者数は、男女ともに増え続けています。

大腸がんは女性の部位別死亡者数第1位、男性では第3位になっています(2013年統計)。

さらに、がん罹患者数(がんになった人数)を部位別でみると男性1位は胃がんで、女性1位は乳がん、3位胃がんとなっています(2011年統計)。このため胃がんの早期発見のために胃がんハイリスク検診やバリウム検診も重要です。

乳がん検診、30~40歳代に多い子宮頸がん(最近は20歳代で増加)、50~60歳代に多い子宮体がん(年齢に関係なく増加傾向)など婦人科検診も実施しています。

ある日突然、病気になることもありますが、多くの病(やまい)は皆様が気づかないうちに進行致します。健診には皆様の健康管理に必要な多くの項目(肝炎ウイルス検査・眼科検診等)が含まれています。

目黒区では、健康推進課の方々のご協力により、平成28年6月1日から11月30日まで目黒区各医療機関で対象者のために特定健診・がん検診を実施しております。皆様と大切な人のために受診をおすすめ致します。

(K・S記)

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