| もっとも良い医療は罹った病気を治癒させることではなく、病気に罹らないようにすることです。
その観点からすると予防接種は最善の医療といえると思います。
このような考え方から、欧米では積極的にいろいろな予防接種が行われています。
予防接種は細菌やウイルスによって起こる病気を予防する目的で行われるからです。
予防接種の対象疾患は大きく2つのグループに分けることが出来ます。
第1のグループは現在の日本ではかかる可能性は低いが、もしかかると多くの人にとって致死的あるいは重い後遺症を残す可能性のある感染症を予防するためのものです。破傷風、日本脳炎、ポリオ、ジフテリアなどがこれにあたります。
第2のグループは多くの子供たちがこの病気にかかり、時に重症化したり合併症をひき起こしたりすることがある病気を予防するためのものです。麻疹、風疹、百日咳、おたふくかぜ、水痘、インフルエンザ、B型肝炎、ヘモフィルス・インフルエンザb(Hib)、肺炎球菌などがこれにあたります。
予防接種による副作用を心配されると思いますが現在の予防接種は改良が進み、注射をしたところが腫れたり、時に発熱を来すぐらいで後遺症を残すような副作用は極めてまれです。
予防接種をしなかったことにより日本で毎年、麻疹により50人以上の人が死亡しています。またおたふくかぜの合併症による髄膜炎で多くの子供たちが入院したり、難聴の後遺症を持ったりしています。
日本脳炎の予防接種は2005年5月末より希望者以外は休止されていましたが、2009年6月より改良型の細胞培養日本脳炎ワクチンが使用可能となりました。西日本から南日本では散在的に患者が発生しており、ブタの日本脳炎の感染率も高く予防接種をしないでいると再び日本脳炎の流行が起こる可能性が高いと考えられます。日本脳炎を防ぐために必要な予防注射です。
2008年12月よりヘモフィルス・インフルエンザb(Hib)のワクチンが日本でも接種できるようになりました。乳幼児の重い髄膜炎を防ぐために必要な予防注射です。
肺炎球菌(小児用)ワクチンは、日本でもここ1〜2年のうちに接種できるようになる見込みです。
現在日本で一般的に行われている予防接種は子供たちにとって役に立つことは確かですから、ぜひ受けるようにして下さい。
予防接種についてわからないことなどがありましたら、保健センターやかかりつけ医にご相談下さい。
(目黒区医師会小児科部会)
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